今回は、Olight社のLEDライトである「Baton Pro」をレビューしたいと思います。
Baton Proは、18650バッテリーを1本使用するLEDライトで、S2R Baton2の上位機種のようなものとなっています。サイズはS2R Baton2とほとんど変わっていないにも関わらず最大2000lmと、S2R Baton2の最大光量1150lmをはるかに超えた明るさとなっています。
パッケージ及び内容物
内容物は、LEDライト本体、18650バッテリー、充電ケーブル、収納用ポーチ、ストラップ、説明書です。
バッテリーはOlight製LEDライト専用のものです。バッテリーの種類は18650で、+側端子は黒い絶縁体によって端子が仕切られています。容量は3500mAhと、十分な容量があります。
充電ケーブルはマグネット式のもので、LEDライトの底面に取り付けて充電するタイプのものです。前回レビューしたLEDライト「S1R Baton2」に付属していたものと全く同じ充電ケーブルです。MCC 1Aという型番のようです。 マグネットはLEDライト本体にも内蔵されているようで、固定力は比較的は強めです。この充電ケーブルにはケーブル根元にLEDインジケータが内蔵されており、充電中は赤く点灯します。
ストラップはストッパー付きのものです。メーカー品ライトではよく見かけるタイプのストラップです。Olight製のストラップは、ライト本体に取り付けやすいようにピンが取り付けられているのが好印象ですね。
収納用ポーチはS1R Baton2に付属していたものと同じで、サイズは縦140mm、横90mmほどです。内部の見た目は付属品であると思わせるようなもので、きれいとは言えません。
本体外観
本体は黒色が基調で、クリップやベゼル、スイッチ周りは青色に塗装されています。
ボディは、粗目のローレット加工がなされており、ごつごつした感じが特徴ですね。S1R Baton2と同じ見た目なので、OlightのBatonシリーズはこれが基本デザインなのでしょうか。表面加工がなめらかなためか、同メーカーのSeeker2と比べると本体に艶がありますね。当然ながら塗装にムラがあったり塗装が剥げているなんてことはありません。
ヘッド部の周りには丸形の窪みがついたデザインとなっています。
本体にはあらかじめ青色のクリップが取り付けられています。細長いライトなので胸ポケットに挟むのはきつそうですが、ズボンのポケットやカバンのポケットなどには挟めそうです。
サイドスイッチは中央が少し出っ張っているタイプのものです。LEDインジケータの位置が若干中央から左にずれているような気がします。使用には問題ないとはいえ、高品質なライトを製造するOlight社の製品でこんなミスがあるとは…なんだか残念です。
スイッチ中央にはLEDインジケータが内蔵されており、バッテリー残量によって赤、黄、緑に点灯します。
残量70%超:緑色 | 残量15%~70%:橙色 |
残量15%未満:赤色 |
テールキャップ底面には、Olightでは定番となった充電用端子があります。また、前回レビューしたOlight Seeker2やS1R Baton2のように、テールキャップ側を電池の+極とする必要があります。電池を外すことはほとんどないと思われますが、極性は間違えないようにしましょう。
集光にはTIRレンズが用いられています。ただし、このTIRレンズはS1R Baton2に使われていたものとは異なり、光を拡散させるためか画像のようにレンズ中央が半透明になっています。といっても普通のTIRレンズと配光はあまり変化はなく、配光自体はリフレクターよりも中心光がやさしくなったものとなっています。
使用しているLEDはCree社のXHP50.2です。LED本体はTIRレンズで見えなくなっていますが、LEDを覆う中央の半透明のレンズからLEDチップサイズが大きいことがわかります。小型のライトですが出力の大きいXHP50.2 LEDを載せていることから、最大光量での長時間の点灯は放熱が間に合わないことが想像できます。
仕様
使用LED | Cree XHP50.2 |
---|---|
モード | Turboモード 2000lm→600lm 1min+160min Highモード 600lm→120lm 3h+30min Midモード 120lm 13h30min Lowモード 30lm 55h Moonモード 5lm 216h ストロボモード |
最大到達距離 | 132m |
耐衝撃性 | 1.5m |
防水性能 | IPX-8(水深2m) |
本体材質 | AL6061-T6アルミニウム |
重量 | 107g(電池込み) |
サイズ | 108mm(全長)* 25mm(直径) |
使用電池 | 18650リチウムイオンバッテリー1本 |
まとめ
18650バッテリーを1本使用するLEDライトは、今まで最大でも1000lmくらいのものしか使ったことがなかったので、最大2000lmも出せるライトがあることに驚きました。2000lmでは最長1分しか連続点灯できないので飾りみたいなものですが、ロマンを追求するならいいのではないかと思います。
OlightのBatonシリーズの特徴だと思いますが、ヘッドが出っ張っておらず棒のように本体が細長いため、邪魔になりにくいのがいいですね。ライト本体に磁石が内蔵されていることに気を付けていれば置き場所には困ることはなさそうです。
モードに関して、30lmのLowモードと120lmのMidモードが日常使用では十分だと思いますが、600lmのHighモードが点灯時間制限が説明書を見る限り3時間ほどあるので、600lmで使用するのもありかもしれません。ただ、発熱保護などで自動減光する可能性が高いので600lmをキープできるとは思わない方がよさそうです。
品質的には十分なもので、非の打ちどころがほとんどありません。しかし、18650バッテリーを使用する安価なLEDライトが多数販売されている中、このライトはそれらと比較するとどう考えても高い部類に入ってしまうため、購入するときはよく考えてから購入するのが良いと思います。
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