今回はGENTOSのLEDランタンである「EX-109D」をレビューしたいと思います。
明るさ1000lmを超えるランタンは既に存在しますが、その分値段が高いため手を出しにくいものとなっています。
中国メーカーの低価格な製品もありますが、ランタンのような長時間点灯する可能性がある製品では品質が怪しい製品に手を出すのは気が引けます。しかし、Amazonでランタンを探していると、GENTOS社のEX-109という製品が最大1000lmで値段も3000円ちょっととお手頃なものだったため、試しに購入してみました。
EX-109DはGENTOSのExploreシリーズの一つです。
Amazon.co.jp限定のLEDランタンのようなのですが、メーカー公式サイトなどには掲載されておらず、偽ブランド品かと心配になりますが、パッケージや説明書などを見る限り正規の製品のようです。
パッケージ及び内容物
パッケージ
内容物
内容物はLEDランタン本体と説明書のみのシンプルな構成でした。
以前GENTOSのLEDライトを購入したときはLEDライトのカタログが入っていたり、ライト用ホルスターが入っていたりしたため内容物の少なさに拍子抜けしました。こういうところでコストカットを図っているのでしょうか?
本体外観
本体は黒色と深緑色が用いられたデザインとなっています。照明として使うものなので、こういった地味な色合いのほうが目立たなくていいですね。
深緑色の部分はプラスチック、黒色の部分はゴムでできているようで、滑りにくくなっています。
ペットボトルなどの比較画像と、GENTOS製のLEDランタンであるEX-700RCとの比較画像です。ペットボトルは600mlのもので、アルミ缶は250mlのものです。
高さはペットボトルのキャップ部分を除いた高さとほぼ同じです。EX-700RCという250lmのLEDランタンとほぼ同じ大きさなので、1000lmのランタンとしてはサイズ的が小さいほうなのではないかと思います。
上のカバーは外すことができ、電球のような状態で使用することも可能です。以前のGENTOSの製品からある構造です。
この際の光源はまぶしいのであまり見ないようにしましょう。
搭載されているLEDはフルカラーLED3灯ではなく、暖色LED1灯と白色LED2灯となっています。白色光よりも若干暖色よりな昼白色モードでは3灯すべて点灯するという仕組みになっています。
カバー内部には凹凸のついた反射板が内蔵されています。ランタン下向きに光が拡散されるのではなく、若干上方向に光が拡散される特徴があります。
スイッチは側面についており、このスイッチだけで光色や調光ができるようになっています。蓄光機能や電池切れなどを示すLEDインジケータなどは内蔵されていません。コストカットのために、このような機能はカットされたのでしょう。それでも十分実用的です。
ランタン底面にはフックが内蔵されているため、逆さにつるして使用することも可能です。このフックは、「単1電池使用のランタンを支えるフックとしては強度が足りない」とGENTOSの以前の製品では言われていましたが、この製品では改善されているのでしょうか…なんともいえません。試しにつるしてみましたが、壊れたりヒビが入ったりする様子はありませんでした。
ふたを開けると単1電池を入れるスペースがあります。ふたを閉めるときは、ふたと本体内部の矢印シールの凹凸をかみ合わせるようにして回す必要があるため若干面倒ですが、慣れると簡単にできます。シール部分を合わせた後、ふたを軽く押し付けるようにして回すといい感じにできます。
仕様
使用LED | 白色チップLED2灯+暖色チップLED1灯 |
---|---|
明るさ(点灯時間) | 白色モード:1000lm(11h)~120lm(95h) 昼白色モード:850lm(15h)~90lm(155h) 暖色モード:450lm(25h)~50lm(240h) 暖色キャンドルモード:220h |
耐衝撃性 | 1m |
防水性能 | IP64 |
重量 | 430g(電池込み) |
サイズ | 185mm(全長)* 93.6mm(直径) |
使用電池 | 単1電池3本 |
他のGENTOS製ランタンに搭載されている、「ゆっくりと明るく/暗くなり、点灯/消灯する機能」であるスローライティング機能や電池残量を知らせるLEDインジケータといった特殊な機能は搭載されていません。
使用してみて
カバーなし吊り下げ時の明るさ
※上の画像は、高さ1.5mの場所にランタンをカバーを外して吊り下げた時のランタン直下の画像です。(肉眼で見える明るさと同じ明るさになるように絞りとシャッタースピードを変更しています。)
白色光、昼白色光では6畳の部屋であれば活動するには十分な明るさが出ています。もっと広い場所で使っても問題はないと思います。吊るして使用している際は光が拡散して暗めになるため、ランタンとの距離によりますが、細かい作業をするときはランタンにカバーをかぶせて使用するのがいいともいます。
カバーあり時の光の拡散具合
構造的に斜め上方向の光が強くなっているため、床や机の上において使用するとなるとちょうど光が目に入り、眩しくて仕方ありません。LEDの光が上に向かって照射されているのでランタンの構造的にこのような配光になってしまうのだと思います。
気になる方はLEDランタンを吊るすか、カバー内部にティッシュなどを入れ光を拡散させて使用するのがいいと思います。
モード別色合い
昼白色モード→白色モード→暖色モードとスイッチを押すごとに3パターン光色を切り替えられますが、私は白色は青っぽくあまり好みではないのと、暖色は明るさが落ちてしまうという理由で昼白色を多用しています。昼白色モードは点灯時の1番最初のモードでもあるため、多用しやすいモードでもあります。
搭載されている白色LEDの仕様なのか、中心光は青みを帯びた色となっていますが、周辺光になるほど色が黄緑色になっています。上記の画像のようにコピー用紙など白い紙を壁にして光を見ると色の違いが判るかと思います。室内照明のようなきれいな白色をイメージしていたので残念だなと思いました。暖色モードでは色合いの変化はあまりないようです。
調光機能
※上記2つの画像はLowモードにてランタンを上下に振った時の画像です。シャッタースピードは1/3としています。EX-700RCは光が断続的に、EX-109Dは光が連続的になっているのがわかります。
ランタン点灯時にスイッチを長押しすることで無段階の調光機能が使えます。調光機能で最低光量にして使用して思ったのですが、今回のEX-109Dは明るさ最低時の光源のちらつきが抑えられていていいですね。私が持っているGENTOSのLEDランタン(EX-700RC)では明るさの調節にPWM調光が用いられているようで、減光すればするほど光源の点滅が分かりやすくなります。とはいっても通常使用で点滅がわかるということはなく、光源を手で大きく振ったり、光源をカメラで映してみない限りはわかりません。
しかし、EX-109DはどうやらPWM信号の周波数が高い(あるいはPWM調光ではない)のか肉眼やカメラでちらつきを確認することはできませんでした。照明として使うならば、ちらつきは極力抑えたほうがいいと思うので、今回の調光機能の改良は素晴らしいものだなと思いました。
まとめ
コストパフォーマンスが良さそうだったからという理由で購入したランタンでしたが、明るさは手元において使うと眩しいと思えるほどでしたし、がっかりさせられるところも少なかったため、コストパフォーマンスが”良さそう”ではなく“良い”製品だと思いました。
もちろん値段が安い分、バッテリー残量お知らせ機能だったりスローライティング機能といったGENTOS製の他のランタンに搭載されている機能が省かれたりしてますが、無段階調光や光色切り替えができるので普通にランタンを使うとすれば十分だと思います。
気になる点といえばやはり白色LEDの色でしょうか。値段的にもLEDの色合いのような細かいところに文句を言うのはおかしいかと思いますが、照明の代わりに用いるランタンには、屋内照明のようなきれいな白色が出るLEDを採用したほうが良かったのではないかと思いました。暖色LEDに関しては色合いに関する不満はありません。
不満点があるといいつつも、やはり他の1000lm超えのランタンは高価なので、お手頃価格なこのランタンは、ランタンを初めて買おうとする方にもおすすめできるものとなっています。私が購入しようとしたときは在庫切れで、一か月先の入荷予定を首を長くして待ってやっと購入しました。
価格と性能から考えて、Amazonでは人気になるのも頷けます。
\ 11月23日限定 /