今回は、Olight社のLEDライトである、「Seeker 2」をレビューしたいと思います。
「Seeker 2」は、すでに発売されている「Seeker 2 PRO」というLEDライトの廉価版のライトとなります。「Seeker 2 PRO」と異なる点として、「Seeker 2」では、明るさが3000lmに抑えられている点、使用LEDが異なる点、ボディのグリップが皮でなく金属製である点、サイドスイッチのLEDインジケータが簡略化されている点、付属品の簡素化されている点などが挙げられます。
※今回はOlight社から製品発売前にサンプル品を提供していただきました。サンプル品と発売されている製品とでバッテリーの容量が異なるため、質量などは参考程度に見ていただければと思います。
パッケージ及び内容物
パッケージ
パッケージを開けると、まず黄色いプラスチック製の簡易説明書が入っていました。スタートアップガイドですね。
内容物
内容物は、ライト本体、21700リチウムイオンバッテリー、マグネット式充電ケーブル、ストラップ、説明書です。
バッテリーはOlight製LEDライト専用のもので、普通の21700バッテリーと異なり、+端子側は黒い絶縁体で電極が二つに分けられています。充電する際、この二つの電極を用いて充電するようです。私がレビュー用に提供していただいたサンプルは、容量が4000mAhでしたが、実際に販売される製品は容量が5000mAhに変更されています。
充電ケーブルはマグネット内蔵のもので、LEDライトの底面に取り付けて充電するタイプのものです。マグネットはLEDライト本体にも内蔵されているようで、固定力は比較的は強めです。この充電ケーブルにはLEDインジケータが内蔵されており、充電中はコード根元部分が発光します。
ストラップはストッパー付きのものです。メーカー品ライトではよく見かけるタイプのストラップです。ライトに取り付けやすいように、ストラップには金属製のピンがあらかじめついていました。ピンがついているストラップを見るのは初めてだったので、開封したときは驚きました。
本体外観
本体は黒基調のデザインで、ベゼルとサイドスイッチ周辺に青色が用いられています。青色の用い方がOlight感を出しています。ライト専門メーカーなので当たり前なのですが、塗装ハゲや欠けなどがないため高級感があります。
ボディは、LEDライトでよくありがちなローレット加工(ひし形が集まった網目状のような加工)が施されているわけではなく、持った時に指に合うように凹凸がつけられています。おそらく、中指、薬指、小指を凹凸に合わせるのがベストだと思います。ボディ全体が細いので、指を凹凸に合わせると持ちやすいかと言われると微妙なところですけど…
ただ、ボディの長さと手の大きさに合っているため、ボディの長さ的には持ちやすいなと思いました。
サンプル品での重さは、電池込みで182.5gでした。公称値が電池込み185gなので許容範囲内だと思います。
サイドスイッチは中央が少し出っ張っているタイプのものです。ボタンの押した感触は、跳ね返す力が若干強めに感じました。スイッチ中央にはLEDインジケータが内蔵されており、バッテリー残量やスイッチのロック機能がONになっているときなどに点灯、点滅します。
残量60%超え:緑点灯 | 残量10%~60%:オレンジ点灯 |
残量5%~10%:赤点灯 | 残量5%未満:赤点滅 |
テールキャップ底面には充電用の端子がついています。テールキャップの内側の端子が1つだけでないことが画像から分かります。21700バッテリーは充電端子が+端子側についていたため、このSeeker 2は普段のライトと異なり、テールキャップ側を+とする必要があります。ライト本体にも電池の向きが記載されているため、極性を間違えないようにしましょう。
集光にはリフレクターではなくTIRレンズが用いられています。TIRレンズはズーム式ライトのようなキッチリとした配光ではなく、ぼんやりと拡散した配光になるのですが、ぼんやりした配光の方が使いやすいので個人的には好印象です。
画像からLEDを3灯使用しているのは明らかですが、LEDの製品名は説明書に記載されていませんでした。メーカーにお聞きしたところ、使用しているLEDはOSRAM社のGW PUSTA1.PM-NEPA-XX51-1(英語サイト)というLEDだそうです。OSRAM社はあまり聞きなれませんが、ドイツに本社を置く大企業のようです。
仕様
使用LED | OSRAM GW PUSTA1.PM-NEPA-XX51-1 3灯 |
---|---|
モード | Turboモード 3000lm→600lm Highモード 1200lm→600lm Midモード 300lm 13h Lowモード 50lm 72h Moonモード 5lm 360h ストロボモード |
最大到達距離 | 220m |
耐衝撃性 | 1.5m |
防水性能 | IPX-8(水深2m) |
本体材質 | AL6061-T6アルミニウム |
重量 | 185g(電池込み) |
サイズ | 126mm(全長)*35mm(直径) |
使用電池 | 21700リチウムイオンバッテリー1本 |
※ランタイムは実際の製品のものとなっていますが、重量はサンプル品のもののため、実際の製品とは変更があると考えられます。
自動消灯機能とスイッチロック機能があります。自動消灯機能は消灯までの時間を3分と9分のどちらかに指定することができます。スイッチロック機能は、ロック機能をONにしている間、スイッチが特定の操作以外受け付けなくなるため、誤作動を防止できます。
使用してみて
明るさ
300lmのLowモードが普段使いには十分ですね。家の中など狭い室内では50lmでも行動できるくらいの明るさはありますが、モードの切り替えはあまり必要ないかなと思います。Highモード以上では本体が熱くなるのでほどほどに… 配光がぼんやりとしている関係で、若干中央付近がが暗く感じてしまうかもしれません。
以下、屋外照射画像です。
コンパクトデジタルカメラにて”F値3.5、露出時間1/2、ISO速度100”にて撮影しました。また、ライトを手で支えて撮影しているため、画像にブレがあります。ご了承ください。(Moonモード(5lm)は暗すぎるため除外しています)
近距離照射画像
中距離照射画像
中距離照射では、前方奥にある木を照らしています。
配光
リフレクターほど光を中心に集められるわけではありませんが、中央から外側に向けてボヤっと暗くなっていくような感じには集光できています。日常生活で使うときのような近距離から中距離に適しているので、比較的使い勝手のいい配光なのではないかと個人的には思っています。
充電
マグネット式充電ケーブルのおかげで、簡単に充電することができます。防水性能はあるようですが、充電端子がむき出しになっていることに変わりはないので、ショートさせたりしないように注意する必要がありそうです。
充電時のLEDインジケータはコードの根元にあります。
まとめ
Seeker 2は、使用電源として21700バッテリーを用いているため、26650バッテリーを使用するライトより細長く、コンパクトなライトとなっています。他社のライトと異なり、グリップの形が指に合うように作られているのも好印象です。
明るさは、XHP70.2を使用するライトよりも暗いですが、コンパクトなライトであれば明るさよりもランタイムを重視する方が、発熱の面でも良いので普段使いしやすいライトだと思います。
残念な点があるとしたら、Olight製の専用電池を用いなければならないところですね。Amazonで探してみたところ、今現在21700型のOlight製専用バッテリーは販売されていないようですので、もしバッテリーを別途で入手したいとなれば、Olight社に直接問い合わせる必要がありそうです。専用バッテリーを用いるメリットとして、マグネット式充電器で簡単に充電ができる点が挙げられるため、バッテリーの入手性の悪さはどうにかしていただきたいなと思います。
\ 10月11日限定 /