今回はREMAX社のYogurt(型番:RPP-PY-RD)というモバイルバッテリーをレビューしたいと思います。
モバイルバッテリーというと、容量、値段、充電速度などの観点から製品を選んで購入する人が多いと思います。最近はモバイルバッテリーが発火するなんてことも起きていますから、安全性を意識する人も多いのではないかと思います。今回はそれらの観点を、分解レビューとともに見ていきたいと思います。
パッケージ及び本体外観
パッケージ
パッケージは画像の通り透明なケースです。製品名の書いてある部分がとてもきらきらしており(ホログラム印刷されているようです)、とても印象に残るデザインでした。
裏面には商品の特徴が書いてあります。電池タイプがリチウムポリマー電池のようなので、液漏れはあまり心配いらなそうです。(液漏れの心配をする人がいるのかはわかりませんが)ただ、保護回路(過放電、過充電、ショートから電池を守る回路)がついているかどうかが心配ですね。
内容物
内容物は、モバイルバッテリー本体、充電用USBケーブル、説明書、合格証です。
この合格証を見る限り、製品の品質は会社で決められた水準を達しているようです。おそらく安全性は十分でしょう。
説明書です。英語と中国語のみなので、困惑する人もいるかと思いますが、使用方法は普通のモバイルバッテリーと変わらないので、簡単に使いこなせると思います。
充電用USBケーブルは、ケーブル長が約10cmの、きしめん状のケーブルを使っています。絡まったりすることはまずないですね。
本体外観
本体は黒基調のデザインで、中央にPRODAと書かれたプレートがついています。本体の触り心地はなめらかで、アウトドア用だからか、角の部分が落下したときの衝撃が集中しないように削られています。強度も十分ありそうです。
重さは約149gで、大きさは、縦75mm、横75mm、高さ20mm程です。他のモバイルバッテリーとあまり大差はありません。
本体側面には、画像の通り製品性能や注意事項が書かれています。
先ほどと反対側の側面には、充電用端子と電源スイッチがついています。端子とスイッチの間には、電池残量を4段階で表示するLEDインジゲーターがあります。充電する際はケーブルを充電したいものに接続して電源スイッチを押すだけと、操作は他のモバイルバッテリーと変わりません。
このモバイルバッテリーにはカラビナやフックなどが取り付けられるように、穴が開いています。今レビューしているものは、赤色なのですが、ほかにも黄色と青色があります。(Amazonには青色は売られていないけれど….)
分解レビュー
モバイルバッテリーの分解は決してしないでください。製品保証を受けられなくなるだけでなく、分解する際に電池を傷つけてしまうと発熱、発火の恐れがあります。 |
以前モバイルバッテリーの中に砂袋を入れて容量を偽装していたなんてことがありましたから、やはり分解しないと実際の性能はわかりません。というわけで分解してみました。
外装を外すと
外装を開けるとこんな感じになっていました。上は充放電用の回路で、下に見える銀色のものがリチウムポリマー電池です。3000mAh 3.7Vと書いてありますね。
中身を取り出してみた
回路の左側にあるIC(黒い四角いものです)がおそらく電池を保護するICだと思われます。
ICを拡大した画像が上記のものです。ZXWTEKというのは中国の電池を充電する機器を製造している会社のようです。
中身の裏面はこのようになっています。
横から見るとこんな感じです。
ここで、おかしな点に気づきました。リチウムポリマー電池1つあたりの容量は、外装を外した時の画像では3000mAhと書いてありました。そして横から見ると2つしかついてないのです。単純計算で3000×2=6000mAh????この製品は10000mAhでは??モバイルバッテリーの容量は何で決まっているのかわからないので何も言えませんが、これは不安です。
観点別の評価
容量
容量は10000mAhと表記されていますが、分解したところ6000mAhの容量の電池しか内蔵されていませんでした。本当の容量はどちらなのかわかりませんが、使用してみたところ、モバイルバッテリーの充電が満タンの時、自分のスマートフォン(XperiaZ5 compact)を2回フル充電できました。インターネットで調べてみると、10000mAhでは3~4回フル充電できるそうです。うーん…、本当は6000mAhのモバイルバッテリーの気がします。
値段
Amazonでは、3758円(2017年11月23日での値段)で販売されています。10000mAh(6000mAhの可能性が高いです)でこの値段だと高めな気がします。出力も5V1.5Aですし….
充電速度
別の機器を充電したとき
出力が5V1.5Aなので、いつも使っているACアダプターと比べてしまうと充電に時間がかかってしまいますね。出力は2Aくらいほしいかなと思います。
モバイルバッテリーを充電したとき
入力が最大5V1Aなので、充電にとても時間を要します。ほぼ1日かかっているのではと思うほどです。毎日モバイルバッテリーを使うという人にはこのモバイルバッテリーはお勧めできません。さすがに10000mAh(6000mAhの可能性が高いです)となると1Aでの充電は非常に遅く感じてしまいます。ここは改善してほしいと思いました。
安全性
先ほど言った通り、会社での合格証を得ているため、製品の品質は十分だと思いますが、電池の容量が非情に怪しいですね。あまりモバイルバッテリーの会社としては有名ではない(自分が知らないだけかもしれないけれども…)ので、この会社の合格証は完璧だとは言い切れません。ですが、この製品を分解をしたところ、保護回路も内蔵されているようです。安全性は普通に使用する分には大丈夫そうです。
まとめ
アウトドア用ということで、外で使うことを考慮したデザインで、落下時の衝撃耐性がありそうです。ただ、出力が5V1.5Aと、値段の割には性能は物足りないと思う方がいると思います。容量10000mAhと表記していますが、実際6000mAhほどしか充電できていませんでしたし….。お勧めできるかというと正直微妙です。このような製品もあると頭に入れておいてもらえるといいかと思います。
\ 12月9日限定 /